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院長ノート

2011.03.05

最近のワクチン事情 宮津光伸先生のお話

ワクチンが与える恩恵

3月4日14時30分から中区役所ホールにて、予防接種については全国的に有名な宮津光伸先生の講演会がありました。折りしも、昨日、本日と新聞で話題になっているワクチンの話題ということで注目されました。

新聞によると

”厚生労働省は4日、小児用肺炎球菌ワクチンや、細菌性髄膜炎などを予防するヒブワクチンを同時接種した乳幼児4人が相次いで死亡したと発表した。

接種と死亡との因果関係は不明。同省は念のため、この2種類の接種を一時的に見合わせるよう、自治体や製薬会社に連絡した。今後、因果関係を調査する。

接種を見合わせるのは、ファイザー社の小児用肺炎球菌ワクチン「プレベナー」と、第一三共のヒブワクチン「アクトヒブ」。4人のうち、川崎市の女児(生後3か月)と京都市の女児(同6か月)の2人は、両ワクチンとジフテリア・百日ぜき・破傷風混合ワクチン(DPT)の計3種類を同時接種し、それぞれ接種の3日後と翌日に死亡した。” (ネット 読売新聞から)

現在、原因究明ということです。

ワクチンについては、最近2つの本が出ていました。

岩田健太郎 『予防接種は「効く」のか?』

母里啓子 『インフルエンザワクチンはいらない』

岩田氏はワクチン推進派で、母里氏はワクチン否定派という感じがしました。

両方を読み、ワクチンについての勉強を続けていますが以下の理由でワクチンは必要と思われます(写真参照)。

①疾病の予防→小児への恩恵

②子供が病気にならなければ経済的負担・精神的負担が軽減される→家族への恩恵

③発熱児に対して髄膜炎を心配せず、ある程度安心して診療できる→医療従事者への恩恵

④抗菌薬の適正使用が可能になり耐性菌抑制につながる→医療全般への恩恵

3月8日には、厚生労働省から正式な見解が出ると思いますので、それを待ちたいと思っています。

最後に、亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。

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